【余談】 垣谷美雨 『ニュータウンは黄昏れて』

【余談】 垣谷美雨 『ニュータウンは黄昏れて』

読書の秋でしょうか、ほんのわずかな暇さえあると、
病的に活字を読みたくなるわけですが、
先の週末は数年前に読んだこの小説を再読してしまいました。

バブル崩壊前夜にニュータウンの分譲団地を住宅ローンを組んで購入し、
一家全体が翻弄されつづける顛末が描かれたフィクションです。

虚構とはいえ、本小説はあくまで筆者の実体験と綿密な取材に基づき、
住宅ローン地獄を筆頭に、団地仲間だの女友だちだののあるある満載を、
実に、リアリティあふれる筆致で描き出されているため、
あまりの面白さにすかさず一気読みです。

購入当時、6,000万円の物件に対して、諸経費込みの頭金1,800万円を支払い、
残りの4,200万円を元利金等 (元本から減っていく元金金等ではない) で、
かつ、6.9% (!) の30年固定金利ローンで総額9,958万円、
つまり年間約330万円、これに管理費・修繕積立金等を併せて考えると、
毎月30万円を住居費として支払いつづけるとゆう……。

しかも、バブル期に組んだ住宅ローン金利があまりに高いため、
現行の低金利の住宅ローンを借り換えようとするも、
十数年残っているローン残債3,000万円に対し、
団地の時価が1,500万円になっているため、
銀行から借り換えを拒否される始末……。

いやはや、東京都民にとって、住宅購入というのは、タイミングを誤り、
高値掴みしてしまうと、家族全体の人生設計が狂ってしまうんだなということが
ひしひしと伝わってきて、織部家の大黒柱・頼子が

  「住むという、ただそれだけのことが、どうしてこうも大変なのだろう。」 (p.396)

と、吐露する姿に、思わず、共感を禁じえませんでした。

が、それにもかかわらず、数々の難所を頼子をはじめとする織部家の面々が
いろいろな工夫を通じて乗り越えていくプロセスが愉快だったためか、
読後感は、不思議と、爽やかです。

ネクストラーナーズの「やる気のでる」「自信がつく」
授業を受けてみませんか?

お問い合わせ
お子さまのお名前
コース選択 小学生コース中学生コース高校生コース
学年 1年2年3年4年5年6年既卒
希望科目 英語数学(算数)国語理科社会
希望曜日
(複数可)
月曜火曜水曜木曜金曜土曜
希望時間
(複数可)
15:50-16:5017:00-18:0018:10-19:1019:20-20:2020:30-21:30
電話番号
メールアドレス
お問い合わせ内容・ご要望