【余談】 【読書】 羽田圭介 『御不浄バトル』

【余談】 【読書】 羽田圭介 『御不浄バトル』

本書は、法外な高額学習教材を情弱な主婦相手に販売する
無法企業・電信教育センターに経理部員として新卒入社した渡辺が、
会社のコンプラ違反と営業所長の暴力的なパワハラに呆れ果て、
「会社都合」 退職を求め、引いては所属する会社の破壊工作を企てる物語だ。

渡辺にとって、外界における唯一の安息の場所、
トイレをめぐって繰り広げられる陣取り合戦と、その事細かい描写には
大笑いだが、個人的には、それ以上に本書に登場する電信社の
無道な悪徳商法の実態の描出には苦笑を禁じ得なかった。

会社の理念は 「言い訳禁止、結果至上」
[そもそも、これって会社理念になりうるんだろうか…… (笑)]。

商材は、小学生対象 「4教科2年コース、合計168万円」
――より具体的には、「普通の書店に行けば1,000円以内で買えるような代物でしかない」
教材を 「指導料込みという名目のもと一学期分の四冊セットで28万円」 (p.35)、
また、応用編は 「A4判のハードカバーだけは立派で、中身はそれぞれ50ページほどしかない、
詐欺丸出しの作り」 (p.121)。

それにしても、こんな商材、誰が買うのか。

  高額な教材を買うのは、父親でも、もちろん子供でもなく、
  ずっと家にいてネットで評判を調べたりもしないような主婦たちだ。(p.32)

――こういう主婦たち、つまり
「無警戒に高額な教材を買ってしまうような人に、消費者相談センターや
弁護士に相談したりするような発想はない」 (p.32) と踏んでいるため、
こういう情弱な客層にターゲットを絞り、営業部隊が延々と売りつける。

結果的には、所長に暴力を受けたことを契機に、
「常に最上を望み最悪に備えた計画」 を企てつつ、
「会社都合」 退職を狙う渡辺が、
非営業日である土曜の 「父親在宅の可能性が高い危ない時間帯」 (p.147) に
順次、会員宅へデタラメな電話をかけていくという破壊工作を実行し、
消費者庁による電信社への立ち入り調査が実施されるまでに追い込む。

ただ、会社をよもや業務停止処分に導くほどの 「善行」 (p.116) をした後の、
渡辺の、なんというか、カジュアルな、あっけらかんとした振る舞いは、
読後、妙にスッキリして、それが癖になってしまうような、ある種のヤバさがある。

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