【余談】 【読書】 星新一 「肩の上の秘書」
本作に登場するニュー・エレクトロ会社のセールスマン、ゼーム氏は
自社の商品を対面で販売するのだが、直接お客さまと話すのは、
ゼーム氏本人ではなく、インコ型ロボットなのだ。
ただ、このインコを保有しているのは、ゼーム氏だけではない。
ゼーム氏から電気グモを提供されるお客さまも保有しており、
このお客さまもゼーム氏とは直接話すことなく、
自分の気持ちをすべてインコに伝え、語らせるのだ。
なので、本作では、人間同士が面と向かって話すという場面は一切ない。
代わりに、人間が自分の伝えたいことをインコに端的に伝えると、
インコがそれを解釈し、TPOに応じた内容に変換して相手のインコに
伝えるという不思議な光景がここでは展開される。
もしこのインコが多言語対応の仕様で、かつ、世界中に拡散しているとしたら、
外国語学習、100%不要なんだが (笑)