【余談】 【読書】 北野唯我 『転職の思考法』

【余談】 【読書】 北野唯我 『転職の思考法』

本書は、印刷機器販売会社勤務で30歳になる法人営業部員・青野が、
企業再生コンサルタント・黒岩の導きにより 「転職の思考法」 を身につけ
成長することで、仕事を、いや、人生を変えるストーリーである。

  「いいか青野。転職とはな、単に名刺の住所や給料が変わるだけのものじゃない。
  世の中の人々に次のチャンスをもたらすものなんだよ。

  今の会社では活躍できていなかったとしても、
  違う場所で輝ける可能性がある人は本当にたくさんいる。

  それなのに、転職をタブー視して会社への忠誠という言葉で自分をごまかしている人間が
  どれだけ多いことか。
  そんな人間が増えると、いずれ会社そのものが立ち行かなくなる。
  そして人材の流動性が下がれば最終的には社会全体もダメになる」

  「たしかに……転職をタブー視する会社がどうなるか、
  自分自身が肌で感じたように思います」

  「転職が当たり前になれば、その逆のことが起こる。
  自分をごまかさず、本当に正しいことができる。
  会社も、より社員に魅力を感じてもらえるような場であろうとする。
  私は、転職が日本の社会を変えると本心から信じている
」 (pp.231-232)

――この国で働く大半の人びとにとって、「転職」=「初めての意味ある意思決定」
とする本書の主張は、
すべての働く人が 『いつでも転職できる』 という交渉のカードを
持てたとしたら、この国は変わる
」 (p.240) というものだ。

転職市場において、自分のマーケットバリュー (市場価値)、
すなわち 「技術資産 × 人的資産 × 業界の生産性」 を高めろ云々の話は
他所でも聞いたことがあるが、それでは、具体的にそれが何なのか、
をここまで掘り下げて明示してくれたものはなかった。

  1. どんな会社からも必要とされる、高い技術力を持った人間 (技術資産)
  2. どんな人間とも仲良くなれ、可愛がられる力を持った人間 (人的資産)
  3. とくに才能がなくても、安定して高い給与をもらい続けられる人間 (業界の生産性)

――このうち、マーケットバリューに最も大きな影響を与えるのは、
間違いなく 「業界の生産性」。

それゆえ:

  技術資産も人的資産もない場合は、「生産性が高い産業」 か、
  「エスカレーターが上を向いている産業」 を選べ

――この 「判断軸」 を目にしたとき、思わず、唸ってしまった。

しかも、「エスカレーターが上を向いている産業」 か否かは、
仕事のライフサイクル」 というフレームを使えば、予測できる。

つまり:

  ● すべての仕事は、ライフサイクルに沿って生まれては消えていく
  ● 会社は、すべての仕事をシステム化し、代替可能にしようとする
  ● 仕事のライフサイクル: ①ニッチ → ②スター → ③ルーティーンワーク → 消滅
  ● 自分の仕事が①ならエスカレーターは上向き、③なら下向き
  ● 伸びている業界に身を置くことは、それだけで価値がある
  (後追いで参入する企業にとって、価値ある人材となる)。
   逆に、いかに技術資産が高くとも、衰退する業界にいては、
   マーケットバリューは減りゆくばかり

となると、「伸びている業界に身を置くこと
――そこに在るために常日頃よりポジショニングをとるよう自身のキャリアを
デザインすることが決定的に重要だということだ。

これほど衝撃的に有益な書籍、滅多にあるだろうか。
これほど爽快な読後感、近年味わっただろうか。
こんなことは、転職活動、いや、就職活動をスタートする前に
知っておけばよかったという内容に違いないが、
ただ、転職経験者だからこそ、本書の有難みが身に染みる、
というのもあるだろう。

  「伸びている市場に身を置け。そのうえで、自分を信じろ、青野よ」 (p.235)

――黒岩のこの最後の助言に、
転職において各々が何を軸に置いて行動すべきか、見事に凝縮されている。

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